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『お母さん、ただいま~!』
『おかえり、萌子。
就職先はどうだった?』
家に帰ると、お母さんが暢気に出迎えてくれた。
やっぱり、実家は良いなあ。
『姉さん、買い物行くから車出して欲しいな。
色々買い込まないと、萌子が就職してくれなくなるからね。』
『良いわよ。
何買う予定なの?』
『とりあえず、調味料とか揃えたいかなぁ。
萌子、後何欲しいの?』
おじさんは車の免許を持ってないので、お母さんに車を出して貰うらしい。
ん?
私、免許持ってるけど、私の運転じゃ駄目なのかな?
『おじさん、私が運転しようか?』
『あれ?
萌子、免許証持ってるの?』
『うん、持ってるよ。
田舎じゃ必需品だしね。』
『ガーン!
俺、持ってないよ!!』
『長年あんな所に住んでたんだから当たり前でしょう?
何買おうかなぁ。
あそこの食事が酷すぎて、私が作ってるんだよ。
調味料も全然無いし、鍋とかの調理道具も不満だらけだし!
もう、どんな世界よ!って感じなんだからぁ。』
『あら、そうなの。
じゃ、お仕事はご飯作る事なの?』
『料理は私が食べたいから作るだけ。
仕事はう~ん、庶務?
何でも屋って感じ。』
『萌子が、やり甲斐を感じてくれるなら嬉しいんだけどね。
素敵な男性は居なかったの?』
『え、いや、別に。』
『姉さん、萌子はもう、ロックオンされてるからね~♪』
『やだ、どういう事?!
詳しく聞かせて頂戴!!
買い物なんて後にして、とりあえず色々聞かせて~!!』
うわ、頭痛い!
爆弾発言はやめてよね、おじさん!!
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