殺人の結果

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殺人の結果

「妙な状況だな」 「妙な状況ですね、主任」 通報を受けて赴いた刑事達。 その場を取り仕切る警部補は、そういってため息をついた。 四角い庭。 折り重なり、倒れている二人の男。 二人とも重症で、一人は頭蓋骨の完全骨折。 もう1人も胸部に重度の圧力を受けた上での死亡だった。 それだけでも十分な凶行なのに、片方の巨漢は、腕に切り傷まで負っている。 そしてなによりの謎は、雨上がりのぬかるんだ地面。 そこに、1人の細身の被害者の足跡以外、何も残っていないことだった。 死亡推定時刻には、もう雨はあがっていたというのに。 四方を建物に囲まれた中庭。 男が二人、強烈な凶器で殺される。 被害者以外の足跡はなし。 犯人の足跡もなければ、もう1人の被害者の足跡まで…… 「奇妙だ」 刑事二人は呟いた。
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