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そのサイト名は…
『悪魔呼び出しサイト』
そのサイトを開いてみると、黒一色の画面に赤文字の文章が現れた。
『このサイトは悪魔を呼び出せます。
呼び出された悪魔は貴方の願いを一つだけ叶えます。
ただし、その代わり報酬を求めてきます。
ご希望の方は下のアイコンをクリックして下さい』
「……」
興味を覚えた俺は、画面下に有る菱形のアイコンをクリックしてみた。
と、
突如!
文字が消え、パソコン画面に青白い顔をした男の顔が現れた!!
『私を呼び出したのは、お前か?』
低い男の声が響く。
「へー。よく出来たCGだなぁ」
『CGではないぞっ!!』
男の目が吊り上がった!
…え?
何で…
こちらの声が、向こうに聞こえてるんだ?
俺は…
恐る恐る聞いてみた。
「あのー、もしかして…
モノホンの悪魔さんですか??」
『うむ。私はモノホンだぞ』
マ、マジか…。
『お前の願いを申してみろ。一つだけ叶えてやろう』
「う~ん」
俺は少し考えた末…
一つのお願い事をしてみた。
「えっと…。
実は今、『花粉症』『オークション』『ニュース』『占い』の四つのお題全てを使って短編小説を書いてるんですけど、全く書けなくて…。代わりに書いてくれませんか?」
(よく考えたら、悪魔に『コンテストに優勝させて下さい』と願った方が手っ取り早かったんだけど、テンパってて思い付かなかった)
『よし。分かった!
それで…報酬の事なんだが』
「あ、悪魔が欲しがる報酬って、確か死んだ後に魂を貰うってヤツですよね?
良いですよ。俺は生きてるうちに小説で成功したいんですもの!」
『い、いや…。
お前、まだ若いだろ。死んだ後の魂を貰うとなれば…私はこの先、何十年もの間、お前が死ぬまで待ってなきゃならん。
だからどうだろう。今回の報酬はお前の寿命を先に一年分だけ貰うって事で。
確かに寿命は一年縮まるが、今日明日どうこうなるって訳じゃないぞ』
「え?」
俺は、カナリ迷ったが…
「分かりました。それで良いです」
と、思い切って了解した。
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