第1章

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血しぶきで赤く染まった窓の合間から外を見ると、 どこからともなく現れた鳥たちが機体の翼やエンジンに群がっているのが見えた。 その鳥たちは翼を齧り、 気でも狂ったかのように次々とエンジンに自身の身を投じてギチギチに詰まらせてゆく。 やがて、 機体はものすごい数の謎の鳥たちに覆い尽くされて窓の外は真っ黒になり、 コントロールを失っていった。 「あ……あ…………!」 次の瞬間にはもう翼がバラバラになった機体が落下を始めて、 体は宙に浮いていた。 停電で視界が真っ暗になって上も下もわからない。
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