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「お母さん……お父さん…………どこ行ったの……? ぐるじい……返事して…………!」
焼け付くような悪夢の光景を目の当たりにして、
小鳥遊一はフラフラと歩き出す。
その時、
彼の目の前に新たな種類の一羽の青い鳥が舞い降りた。
その鳥はさっきまでの飛行機を襲った灰色の地味な鳥たちとはうって変わっていて、
幻覚と見紛うくらいの美しい羽根を持った青い鳥だった。
だが、
その美しさとは裏腹に残酷な現実が突きつけられる。
「…………何やってんだよ……、
そこどけよ………………」
その青い鳥が止まり木にして舞い降りた先は小鳥遊一の両親が折り重なって死んでいる遺体の上だった。
青い鳥はとぼけた顔でピィと鳴きながら彼の顔を見つめている。
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