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一度目の情事を終え、軽く夕食を済ませた私たちは溺れるように二度目の情事に及んだ。
激しく求め合ったせいで、疲労がどっと押し寄せてくる。
けれど、その疲労感さえも愛おしいと思えるほどに私の心は満たされていた。
「…身体しんどくない?」
お互いにシャワーを浴びて汗を流した後、史弥はベットに横たわる私の髪を優しく撫でながら、囁くようにそう問う。
「うん、平気」
ふにゃりと気の抜けたような笑みを見せた私に史弥も優しく微笑んで、私の額にチュッと軽いキスを落とした。
それが少しくすぐったくて、とても心地よかった。
穏やかに流れる時間に、そっと目を閉じる。
大きな手に髪を撫でられる感覚に浸りながら、次第に強くなる睡魔にそのまま身を委ねようとしたけれど、ふとある事を思い出した私はパチッと目を開けた。
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