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「うぉ!」 抱き締められた俺は身咄嗟に体を動かして振り払おうとした。 片腕で拘束しているのにも関わらず神様はビクともしない。 「森野君」 腰にある手とは反対の手で俺の頭を寄せて、神様は耳元で囁いた。 「私と、一緒にいてはくれませんか」 声が震えていた。 「私は森野君が好きです。今まで会ったことはありませんでしたが、私は森野くんをずっと見ていました。そうしているうちに、いるかどうかもわからない私を思ってくれる君が本当に愛しくて、可愛くて、傍にいて欲しいと思ってしまっていたんです」 「そ、それってどういう……」 「森野君にとっては迷惑かもしれませんが、私はあなたのことが好きです。愛しているんです」 そう言って神様は鼻と鼻がつきそうなほど近づいて俺の目を見た。 「君はやはり、私のこと、なんとも思っていないのでしょう。ですが、私のこと少し考えてみてはもらえませんか」 あまりにも真剣なその目になにも言えなくなる。 だけど、なにか言わなくては。 「か、考えるって?」 神様はまた、俺の鼻先で囁いた。 「私と永い時を共にしてもらえないか、ということです。私を、好きになってくれませんか」 永い時、永遠、か。 「それ、全然少しじゃない。かなり、だ。どうしてそんなに俺のことっ……」 ドサッ
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