プロローグ

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なぁ、知ってるか? 雨ってさ俺らの所に1分間に600mくらいの速さで落ちてくるんだって。 でもさ、そんだけ速く落ちてきても全然痛くないんだよな。むしろ当たるのが心地いいくらい。俺なんか雨の日は外に出て雨浴びんだぜ。 え?頭おかしいって? お前に言われたくないね。俺の方がずっとましだよ。 まぁ、そんなことはどうでもいいんだよ。 何が言いたいかって言うと、俺は雨が好きなの。なんかさ、優しく宥めてくれる感じがするってか…… 俺親いないって前言ったじゃん。だから見守られるってのが良くわかんないけど、そんな感じもするんだよ。 でも時々な、雨がすっげー悲しく感じるんだよ。何か、泣いてるっつーか、何つーか…… で、誰かに気がついて欲しい、ねぇ、ねぇ、って呼び掛けてる気がする。 は?俺のガラじゃねぇって?知ってんだよそんなことは。いいから黙って聞いてろよ。 でさ、その雨って何が降らせてるんだろうって時々思うの。どうなってんのかなって。 小学校の理科でやったって?ったく、そういう単純な話じゃねぇんだよ。雨が落ちてくるのとかそういうのも全部、何か理由があってそういう法則とかできてるんだと思ったら、気になってな。 ……って、おい、お前人の話聞けよ。 あ~も~~、お前に真面目に話した俺がバカだった。もう喋んねぇ。 あ、余鈴だ。おい、行くぞ。何グズグズしてんだよ。 早く立てって。 おい、先行くからな。 遅れても知らねぇぞ。 じゃあな
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