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シクシク
シクシクシク……
「っん……ここどこだ。って、ぅわっぷっっはっうわったすけっ……」
バッシャーーーン
ゴボゴボゴボ
「シクシク……あ、うわーーーー!ごめんなさいーーーーー!!!」
_______________
「本当にすみませんでした……」
「いや、大丈夫です」
「すみませんすみませんすみません泣」
「いや、だから大丈夫ですって」
俺は今、目の前にいる人(たぶん)に謝り続けられている。たぶんと言うのは、この人の服装とこの場所が少し、現実味がないと言うかなんと言うか。そんな訳だ。
───どうしようか、さすがにうざくなってきたぞ
「あの、泣くより先にこの状況を説明してほしいんですけど」
「あ、そうですよね!本当にすみませんすみません……」
「あ、そういうのいいんで。早く説明お願いします」
「すみません泣。えっとですね、まずここは……」
────────────────
目の前にいる人(?)は雨の神らしい。
なんでも地球の雨を降らせている神様で、この神様の涙が俺が落ちた池から溢れると地球に雨が降るのだそうだ。
正直何を言っているのかわからん。
そもそも存在が胡散臭い。
そして今いるこの場所は、神様の住み処で俺たちの世界の上にあるらしい。
上ってどこだよって具体的に説明させようとしたんだが、神様が「とにかく上なんですっ泣」言うんで、上だ。
因みに泣いているのは俺が泣かせたからではない。断じて違う。
まぁそんなことはどうでもいい。
とにかく、今俺がいるのは地球でもなんでもなくて神様たちが住む世界らしい。
らしい、らしいを連発しているのは俺も混乱しているからだ。
そりゃそうだろ。普通に学校から帰ろうとしたらすげー雨と雷にあって、気がついたらここにいるんだ。
そりゃ混乱くらいするだろ。
むしろ、また気を失ってないだけ自分を褒めてやりたいよ。まったく。
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