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おしおき
※異物挿入、排出、媚薬?
あっちの世界にいても、こっちの世界にいても、落ちこぼれだってことは変わらないので、周りからの扱いも大して変わらない。
「おい、屑。」
路地裏に追い詰められた俺は後ずさったかかとが壁に当たって、もうこれ以上先が無いことに気が付く。
「どこの使い魔か知らないけど、まあお前程度しか召喚出来ない出来そこない魔術師に仕えてるんだろ?」
「そんな事ない!」
俺が出来そこないなのは事実だけど、クロード様はそんな事はない。
思わず言い返すと、俺を追いかけていた柄の悪い男三人のうちの一人が苛立ったみたいに舌打ちをした。
「そんな事も糞も知るか。その魔石を置いていくか、俺達のおもちゃとして殴られるのか選べ。」
下卑た笑い顔を浮かべて言われるが、魔石が付いている腕輪はクロード様に貰ったものだ。
これだけは渡したく無かった。
思わず、左手でそれを隠す。
手の甲には相変わらず、クロード様のとの契約の印が浮かんでいる。
だからこそ俺が使い魔だとわかるのだが、こういう時には、ただ標的を見分ける印にしかならないのが悔しい。
次に来るであろう衝撃に備えて体を丸くすると、腰のあたりを蹴られる。
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