超 短編

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枯葉が空に舞い、吹き抜ける木枯らしは僕の体温を奪っていく。 いつからだろう、隣を歩けなくなったのは。 いつからだろう、君に対して引け目を感じてしまったのは。 みんなで歩く部活帰りの道はいつも温かかった。 いつものように小競り合いが始まって止めに入る 奴。呆れる奴。 いつだって笑顔が溢れていた。そのお陰で 僕は心から寒いなんて思ったことがなかった。 それなのに手塚。僕はたった君一人の温度に飢えているよ。いつかまた、君の隣を歩ける日が来たらその時こそは相応しい僕でありたい。
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