第Ⅱ部 黒い雌鶏の秘宝

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 密林を掻き分け進む一行……。  だが、ワニの住む川を渡る羽目になったり、底なし沼にはまったり、深い渓谷にかかる吊り橋を渡ったら切れて落ったり…と、道案内がいるにも関わらず危険な目に遭いまくる捜索隊。  一方、マルクら秘鍵団も、「隠された財宝を探す」力を持つソロモン王の72柱の悪魔序列20番・端正王ブルゾンを召喚するが、原住民の祖霊に守られているせいか黄金都市の場所はわからず、捜索隊のキャンプに夜襲をかけるも、なぜかウラタロが忠告してしまい、『黒い雌鶏』とともにイサベリーナが身を隠すなど失敗が続く。  様々な困難の末、〝黒い雌鶏〟と僅かな人員だけとなった捜索隊の辿り着いた場所は、原住民から「ナンテ・オ・カーン」と呼ばれている、ジャングルの中に打ち捨てられた黄金に輝く宗教都市遺跡だった(※テオティワカンがモデル。南米風のピラミッドがある)。  だが、その忘れさられた聖地で、彼らはナンテオ族という原住民達に襲われる。  それを率いるのはウラタロ。なんと彼はナンテオ族の指導者階級に当たる呪術師(ナワル)であり、〝黒い雌鶏〟の噂を聞きつけ、エルドラニア人や海賊から先祖伝来の聖地と財宝を守るために、あえてマルクの策に乗って捜索隊に潜入していたのだった。  だが、エラクルスら羊角騎士団精鋭の優れた戦闘力を前に、返り討ちにあってしまうナンテオ族の戦士達。  それをこっそり覗き見ていたマルクは事情を飲み込み、「魔導書『黒い雌鶏』をもらう代わりに力を貸す」とウラタロに持ちかけ、両者は手を組んで共闘体制をとる。  団長ハーソンと再び剣を交えるドン・キホルテス。  もと狩人で、三又の銛を使うイダーツォと人猫化するルージェンスのパレーテイダ兄弟には人狼リュカと露華が。  グライダーで空から射撃してくる発明家の竜騎士(ドラグーン)・ゼテーソとカライージョの兄弟には同じく火器と投擲に強いマリアンネとサウロが。  巨体と怪力を誇り、ベルセルク化する猛将エラクルスとその従者イーラスには、マリアンネのゴーレム・ゴリアテがそれぞれに当り、死闘を繰り広げる。  また、ジャガーの仮面と毛皮をかぶり、ジャガーの神〝テスカポリトカ〟の力を宿した戦士〝ジャガーマン(豹の戦士。一種のベルセルク)〟となる呪術師ウラタロには、メデイアが魔術で対抗。  マルクと捜索隊の隊長ペルナンドは、それぞれに悪魔を召喚して後方支援。
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