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トリニティーガー島やエルドラーニャ島で、浮浪者や原住民鉱山労働者の「手首を切り取られた絞殺死体」が発見される事件が続発。
また、その一方で、エルドラニア人入植者同志による斬殺事件も相次ぐ。
治安維持のため、サント・ミゲル総督府の役人モルディオ・スカリーノは捜査に乗り出すが、暇を持て余していたイサベリーナも無理矢理同行することに。
その捜査の結果、事件を起こしたエルドラニア人達は皆、密かに魔導書『モーセ第6、7の書』(※簡単な護符の作り方や呪文が載っている)を所持していたことが判明する。
魔導書がらみとわかり、その専門家である(と世間では思われている)ハーソンら羊角騎士団のもとへ相談に行くモルディオとイサベリーナ。
話を聞いたハーソンは「手首のない遺体も、『小アルベール』という魔導書に書かれている泥棒を助けるアイテム〝栄光の手(※第Ⅰ部=投稿小説部登場)〟を作ることが目的なのではないか?」と指摘する。
そして、今回の件を引き合いに出し、マルク達〝禁書の秘鍵団〟のやっている魔導書の流布とう行為がいかに危険であるかを説くハーソンに、イサベリーナも「マルク、あなたのしたかったことはこんなことなの?」と、友人である彼に心の中で問いかける。
一方、トリニティーガー島では、海賊仲間から「最近、おまえら評判悪いぞ?」と事件のことを聞かされ、マルク達も放ってはおけないと、名誉回復のため犯人捜しを開始する。
すると、事件を犯したエルドラニア人の持っていた『モーセ第6、7の書』は不完全な内容で、悪魔に心を乗っ取られやすい、たいへん危険な代物であることがわかる。
どうやら自分達以外にも、写本を作って売っている者がいるらしい。
また、発見された手首のない死体も、盗賊業界で需要の高い〝栄光の手〟の材料を手っ取り早く集めるためのもの(※材料の手首は、絞首刑にされた人間がまだぶら下がっている内に切り取ったものでないといけないため)なのではないかと推理する。
さらに聞き込みを続ける内に、ばったり鉢合わせしてしまうマルクとハーソン、そして、まだついてきているイサベリーナ。
非難する彼女に、「この魔導書は僕らの仕業じゃない」とマルクは言い訳し、この場は一旦、逃げる。
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