第Ⅲ部 魔導書(グリモリオ)殺人事件

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 その後、両陣、ソロモン王の72柱の悪魔序列72番アンドロマリウスによる「犯人逮捕」の加護を受けての捜査の結果、犯人はトリニティーガー島のウィトルスリア人マフィアと結託したエルドラニアの悪徳商人セベリアノ・エッチーゴであることに両者は辿り着く。  エッチーゴは出来の悪い不完全な『モーセ第6、7の書』の写本と、殺人を犯してまで大量生産した〝栄光の手〟をエウロパ世界に輸出していたのだ。  入り江にある秘密の印刷所&〝栄光の手〟工場へ乗り込むマルク、ハーソン達であるが、先走ったイサベリーナが迷惑なことにもエッチーゴに捕まってしまう。  彼女を人質に、自前の大型ガレオン商船で積荷とともに逃げようとするエッチーゴ。  だが、マルクの呼び出した序列59番・星幽公オリアックスの「望みの姿になれる」力でエッチーゴに化けてイサベリーナを助け出し、エッチーゴの私兵、マフィア相手に秘鍵団、羊角騎士団は大立ち回り。  窮地に立たされたエッチーゴは『モーセ第6、7の書』でイナゴの悪魔〝アバドン〟を呼び出すが、素人の彼は魂を奪われ、アバドンは暴走。  しかし、マルクが新たに召喚した序列32番・悪霊の王アスモデウスと、協力する秘鍵団、羊角騎士団の力でアバドンを倒し、事件は一件落着する。  誤解していたことを謝るイサベリーナと、もとの敵対状態に戻るマルク、ハーソンら。 「これで、魔導書の自由所持がどんなに危険なことかわかっただろう?」と批判するハーソンに、「確かに今回は勉強になった。これからはより注意して、厳選した良書だけを出版するよ」と嘯いて逃走するマルクら禁書の秘鍵団。
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