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「センセーさよーならー」
「はい、さようなら」
「浅井ちゃん、バイバーイ」
「はい…って、こら!『ちゃん』付けするんじゃない!」
私を追い越していく背中をキッと睨みながらそう声を荒げると、佐伯翔(さえき かける)は悪びれる様子もなく、ゲラゲラ笑いながら廊下を走り去っていった。
あームカつく!! なにアイツ!!
まったく、何様のつもりだろう。
高校教師になって3年。
3年2組の佐伯翔は、この3年間でダントツにムカつく生徒だ。
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