第2話 うつしよの街

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 時間当たりの運動量ならあらゆるのスポーツの中でベスト3に入ると言われているバドミントンを、楽そうだと勘違いしてわざわざ選んでしまうあたり、すちゃらかJCの証明である。  今日はそのトレーニングで学校近くのお寺の階段を下りているときに、階段の苔で足をスベらせて転んでしまった。苔でコケたとかうまいこと言っている場合ではない。  そしてぶつかった石灯籠のお導きか、写し世とかいうわけのわからない世界に飛び込んでしまった。現世に帰るには徳を貯める必要があると、写し世の住人であるアシャラノウタという不動明王の化身に教わった。  現世に帰るために奮闘する硯と、嫌々ながら手伝うハメになるアシャラノウタ。そして彼女らを取り巻く写し世の住民たちが巻き起こすどたばたコメディを基本に、ときおりほんのちょっとだけ真面目な話を織り交ぜながら進む、異世界物語の始まりである。
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