2.小さなヒーローは…

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手に持った懐中電灯の光が左右に揺れる。 さっさと帰ろ… 私は震える体を抱き締めるようにして早足で家へ向かう。 トッ…ピチャッ…トットッ… 少しすると私の後ろを着いてくるような足音がしだした。   無視をしながら早足で逃げるように歩く。 それに合わせるように足音もついてくる。 私はもしかしたらと思い、ゆっくりと振り向く。 もしかしたら…しずくちゃんかも…と。 しかし、懐中電灯が照らしたのは笑いながら私を見る不気味な「人間の男」だった。 その男の手には光輝くナイフ。 「こんばんわ~!」 にた~ッと笑う男。
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