3人が本棚に入れています
本棚に追加
私…ここで死ぬんだ…!
私の人生…なんも良いことなかったな…
お母さん、お父さん、ごめんなさい。
覚悟をきめ、固く目をつぶる。
「うおっ!!」
男が驚く声がした。
驚き目を開くと、男に体当たりする赤いレインコートの少女の姿が…
倒れ込む男。
そして私に手を向ける少女。
「何諦めてるの!?逃げるよ!」
少女のその可愛い顔は怒りに満ちていた。
そっと小さな手を握る。
「しずくちゃん…」
しずくちゃんの怒りとは裏腹に私はほっとして涙が流れ出す。
私は小さな手に引かれ、その場から離れた。
最初のコメントを投稿しよう!