3.雫ちゃん

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3.雫ちゃん

次の日、つまり私の誕生日も雨だった。 私が傘をさして外に出ると、家の前には雫ちゃんがいた。 「おばさんに聞いたんだよね、さっちゃん。」 「うん、聞いたよ全部…ごめんね雫ちゃん。まだ信じられないよ…雫ちゃんがここにいるなんて。」   雫ちゃんは子どもとは思えない落ち着いた笑顔で話を続けた。 「こちらこそ驚かせてごめんね、さっちゃんが雫を覚えてないの分かってたの。だからあんな風にしか見守れなくて…」 「ううん、助けてくれてありがとう。」 疑心暗鬼な心を隠して笑顔を作る。 まだ、怖いんだ…私。
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