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第二話 イワシの頭の意味は?
「おい、邦雄。一緒に昼飯、どうだ?」
昼休みになり、俺は自前の弁当を持って、誰もいないところで、ひっそりと昼飯を食べようかと、椅子から腰を浮かせたところで声をかけられた。
声音から八丁堀瀬名だと分かったが、俺を昼飯に誘うのは珍しい。
普段ならば、俺なんかには声をかけずに、取り巻きと昼ご飯を食べているはずなのだが。
「何か裏心でも?」
「当然ありまくりだ」
瀬名は屈託なく笑った。
「よろしい。聞きましょうかね」
ぼかした表現で言われたワケではないので、とりあえず聞くだけ聞いてみよう。
俺は席を立ち、とりあえず腰を据えて話せそうな場所へと足を向けた。
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