第二話 イワシの頭の意味は?

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「……そっか、警告か。ケリ付けろって事なのか」  瀬名はパンを一気に口に突っ込んで、ベンチからやおら立ち上がった。 「何か心当たりがあるのか?」 「……なあ、邦雄」 「ん?」 「姫子とはやったのか?」 「っ!?」  いきなり突拍子もないことを言われて、むせそうになった上、俺は手にしていた弁当を落っことしそうになった。  なんとか弁当を支え、俺は瀬名を睨み付けた。 「な、なんだよ! いきなり!」  姫子というのは八丁堀瀬名の妹で、昔からよく遊んでいた事もあり、幼なじみというよりかは義理の妹に近い存在と言える。俺たちが高二なのに対して、姫子は中学二年生である。ツインテールの可愛い女の子であるのだが、俺と姫子はまだ付き合ったりはしていない。姫子の方から猛アピールしてくるのだが、俺にはその気がないのだからどうしようもないのだ。 「やってみてから付き合うかどうか考えるのもありなんだよ、邦雄」 「……」 「ありがとよ、邦雄」  瀬名は寂しげな笑みを一瞬だけ見せて、俺から離れていった。  強引に話題を変えられたが、強引すぎたせいで不自然さが出てしまい、瀬名の心の中に何か思い当たる事があったのだと予想できる。  俺には言えない個人的な問題なのだろうか。  それとも……。
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