赴任

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「赤見先生、はじめまして下川舞と言います。四年生は2クラスしかないんですね」 「ここの学校は一年生以外は2クラスずつなんで、小規模校ってのになるのかな」 「そうなんですね。私まだ大学卒業したばかりで何も分かりません。赤見先生が優しそうな先生で良かったです」 こんな美人と合法的に話せるなんて、普通ならキャバクラにでも行かないと無理な話で。 「下川先生のクラスの子はわりとおとなしい児童が多いんで。そこまで大変な思いをすることはないと思いますよ」 クラスの面子を見ても、悪ガキもいないし、問題のある児童はいない。本当のことだった。 でも、あんなことになるなんて。 その時の僕にはまるで分からないことだった。
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