1章 きっかけ

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私は疲れてしまった。 信頼していた人間からの裏切り、いじめ、家庭崩壊、社会からの重圧。家族はほとんど揃うことがない。でも、死にたいとは思わない。 ただ人間から離れたい一心で私が作り上げた少年アンドロイド。青みがかったショートの髪。人間の皮膚を思わせる合皮で包まれたメタリック。体を人間に近い仕組みにしておいたその子は言葉を話すことができ、学習能力も高い。 「あなたガ私のご主人、ロジー様デすね。よロしくお願イします。」 「うん…よろしくね」 ロボットは余計な事は言わないし、しない。 それから私の身の回りの事を全てやってくれた。 まぁ自分がそうプログラムしたのだが。 おはようと言うと挨拶を返してくれるし、 両親のように冷めた目で見下ろすこともしない。 やっと、少し安心できた。 自分の居場所を作れた気がした。
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