出会い

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出会い

うわぁぁぁん!!と大声で泣き叫ぶ恥ずかしい大人、桃田百合子。こんなに泣いたのは小学生以来です。 周りに人の気配がないのをいい事に、引くほど泣きました。私は何をしているんだろう、何をしてきたんだろうって思いながら。 壁に両手をつけて泣いていると、壁が動き出しました。 「……は?」 手を離して見てみると、音もなく静かに地中に埋まって行きます。 「ねぶちゃん?初めまして!明日来るんじゃなかったの?」 頭上から子供の声が聞こえ、顔を上げると地中に埋まって行く壁のてっぺんに赤い着物を着た小さな女の子が立っています。 壁が埋まって行くので、エレベーターの下りのようにスゥーと降りてきます。 てか、ねぶちゃん??この壁は最新技術??引きこもりの間にすごい技術が開発されたんだぁ……。 さすがに泣きやみ呆然としてると、少女は壁があったはずの場所に立っていて、小首を傾げニコリと微笑みました。 ……やだ、かわいい。そして壁が埋まった跡が分かんないって、本当にすごい技術だなぁ……。 「ねぶちゃんでしょ?みんな待ってるよ?早く早く~!」 キャッキャと騒ぎながら壁の向こうに走るかわい子ちゃん。少し離れた所で止まり私を急かします。
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