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どうしよう、何か言わないと……と思っていると先にあちらが口を開きました。
「……ちょ~っとこのまま待っててねぇ。帰っちゃダメだよ?」
引きつった笑顔のまま、元の部屋に走って行きました。……通報か?通報されるのか?だったら下手に帰るより、このままここにいて警察に本当の事を言おうと佇んでいました……心臓バクバクでしたけどね!
「ちょっとぉ!ねぶじゃないじゃない!どうしたのよ!?」
あ、怒っていらっしゃる。
「え~?太ってるからねぶちゃんだと思った~!」
「がはっ!!」
かわい子ちゃんの悪気ないデブ発言に血を吐きました……。あ、嘘です、脳内吐血です。
「知らない人を入れたのか!?」
「えへへ。ごめんね!」
「ちょっとぉ!どうすんのぉ~!?」
修羅場だ……修羅場が待っている……。白目をむいて立っていると、ドアが静かに開きました。さっきの女性がまだ引きつった笑顔で出てきました。
「え~っとぉ、なにちゃん??」
「……桃田……百合子です……」
消え入りそうな声で答えると、どうぞとお部屋に通されました。そのお部屋もまたモダンなこと!
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