出会い

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テーブルを挟んだ向かいのソファーには、三人の女性が座っています。 左から、さっきの着物を着た女の子。私には飽きたのか、一人であやとりに夢中になってます……かわいい。 真ん中には、先ほど抱き着かれた女性。薄いピンクの生地に紫の大輪の花が描かれた、大人っぽいキャミワンピを着ています。 胸元は谷間がくっきり!すっごい細いのに、私のただの脂肪の塊の乳よりありそうです……ゴクリ。 右側には、腰まであるツヤツヤの髪のワンレン女性。黒いキャミにデニムのホットパンツを履いています。そこから伸びる足は細く長く……モデルさんのようです。 「ところで何を持ってるんだ?」 右側の女性が、不審者を見るような目で私を見ます。思わず両手を確認すると、握りしめたままのヒール。 「……え~と……折れたヒールです……」 「……そうか……」 微妙すぎる沈黙タイムが発生しました!!何を言ったら良いのか分からないまま視線を泳がせた時です。 「うひゃあ!」 私のスネにモフモフっとした感触が! 「「こら!スネ子!!」」 真ん中と右側の女性がハモリました。 「……あ……猫ちゃんですか??猫ちゃ~ん……」
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