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この沈黙を破ってくれた猫ちゃんを見ようと思い、足元を見てもどこにもいません……。不思議に思っていると、真ん中の女性が話しかけてきました。
「えっとぉ……百合ちゃんって言ったっけ~?もう少しでね~、何て言ったらいいかなぁ……そうだ!私達のリーダーが帰って来るからぁ、もうちょ~っとだけ待ってねぇ」
胸元でパチンと鳴らした手を重ねたまま、ニッコリと微笑みます。
「あの……不法侵入だったらごめんなさい……そんなつもりは無く……えっと……私、帰りますね……」
所々つかえながら、ようやく声を絞り出した私。そして立ち上がると……
「駄目だ。座れ」
……怖いよぅ……
「ちょっとぉ!ユキ!怯えてるじゃない!ごめんねぇ~百合ちゃん!悪気はないのよ~口が悪いだけで~」
「私のどこが口が悪いんだ?腹黒いお前よりはマシだろう」
「ひどぉい!腹黒くなんかないもん!私も本体も真っ白よ~!」
……ん?
「……本体?」
ついうっかりと聞き返してしまいました。
「えっと……あの……あの……もぅ~ぬんはまだぁ!?」
「ぬん?」
もうワケワカメな私です。
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