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「すっごぉい!分かってくれて嬉しい~!むかぁしね~、住んでた所のお茶なの~」
「へ~……どこに住んでたんですか?」
「中国よ~。そこの一番高い茶葉を買ってみたのぉ」
おぅふ……この美貌なら世界で通用することでしょう……てか、お金持ちか!?
「わらしの!わらしのも飲んで!!」
あやとりもけん玉もやめたかわい子ちゃんが、身を乗り出してアピールを始めました。
五~六歳かな?わたしって言えず、わらしって言っちゃう舌っ足らずがまたかわいい!
「うん、いただきます」
湯呑みを手にし、香りを嗅ぐと普通。一口飲んでも、これまた普通。
「どう?どう!?」
さらに身を乗り出すかわい子ちゃん。
「えっと……おいしいよ」
笑顔で答えてみれば、恐ろしい言葉を放たれました……。
「うんとねー!しょーみきげんが十年前だった~!」
「ブー!!!!」
見事に吹きました……。
「あんた何て物飲ませてんのよ!!」
「客だぞ!?ふざけるな!!」
サッと渡されたティッシュで、顔やら口やらテーブルやらを拭きます。口からダラダラとお茶を垂れ流した私は、かなり酷い顔をしているはずです……。
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