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「……受け入れた他に全部当たっておるのう」
ぬんさんが真面目な顔で私を見ます。
「えと……ぬんさんは……ぬん……ぬん?けどいつの間にか話しに入ってきたから……ぬらりひょん……?」
「そうじゃ」
え?嘘でしょ?でも全員真面目な顔をしています。冗談を言っている感じはしません。
え?本当に妖怪?……あれ?じゃあ間違えられたねぶって……
「ねぶって……寝肥りかぁぁぁぁ!!」
私の絶叫がオシャンティーなお部屋に響きました。数秒の沈黙の後、萌さんとユキさんは笑いをこらえて真っ赤になって震えています。
よく分かっていないぬんさんに、萌さんが説明するのを聞いているこの虚しさ……。
「わらしがすまなかったのう。歳は食ってても中身は子供のままじゃからのう」
苦笑いのぬんさん。
「罪滅ぼしというわけではないが、仕事を探しておるならワシらと働かないか?」
突然の申し出にポカーンとする私。
「そうよ~!そうしましょ~!……私達が怖くなかったら、ね……」
「怖いか?命は奪わんぞ」
なんかこの人達……人じゃないけど絶対いい人達だ。見つからなかった仕事も見つかりそうだし、友達のいなくなった私と友達になってくれそうだし……話しを聞くことにしました。
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