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「誰の」
「貴継さんのです」
と言うと、ちょっと来い、と手招きされる。
仕方なく側まで行くと、そこにあったティッシュの箱ではたかれた。
「誰よりお前が俺のことを隅々までよく知ってると思うが、なんの素行調査だ」
「た、貴継さんは浮気してらっしゃいますっ」
はあ? という顔を貴継はする。
「さっき、私と居るとき、メールが来ましたよね。
ちらっと見ただけで、開かずに、ぽい、とそこにスマホを投げられました。
浮気ですっ」
「……また、誰になにを聞いてきた」
あの辺とか、あの辺だな、と貴継が呟く。
恐らく、美典とか、栗原とかだろう。
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