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グラン「よし!おなか一杯になったから僕また稽古するよ!お父さんとお母さんも見てて!」
そう言ってまた剣を振り始める。そこに一人の少女が近寄ってきた。彼女の名は、キャス。
グランの幼馴染の少女である。
キャス「あっ!グラン!またあんた稽古してるのね。あんたがダンおじさんみたいになれるわけないじゃない!諦めなさいよ!」
指をグランにビシっと指しキャスは言った。
キャス「それに・・・モンスターと戦ってやられちゃったら死んじゃうのよ!?そんなに危ないことすることないわ!危険よ!」
グラン「僕はお父さんの子供だからそんなことない!絶対そんなことにはならないんだ!」
グランはムっとして言った。
ダン「キャスちゃんは優しいんだね。グランのこと心配してくれてありがとう。キャスちゃんは良いお嫁さんになるよ。」
ダンはそう言って笑った。そんなことを言われ、キャスは顔を赤くした。
キャス「おっ!おじさん!そんな照れます!グランと結婚して良いお嫁さんになるなんて!」
キャスは顔を赤らめもじもじしながら言った。するとグランが不思議そうな顔をして言った。
グラン「えっ、なんでキャスが僕のお嫁さんになることになってるの?そんなのオカシイよ。いっつも嫌味ばかり言ってるくせにさ。」
キャス「うっ!うるさいわね!あんたには関係ないじゃない!あたしはおじさんと話してたのよ!グランのバカっ!」
キャスは顔を赤くしたままそのまま走って行ってしまった。
クリスティーンは、あらあらと言って微笑んで見送った。
グラン「変なやつ。それよりも僕は稽古するんだ!父さんみたいになるんだから!」
また剣を振り始める。
グランとダンが剣の稽古をしてから5時間ほど経ち、なにやら村の奥から何かが運ばれてきた。
それはこの村のハンターだった。ひどく重症で今にも死に至りそうなハンターだった。
グランはその姿を目にして怖くなりダンの後ろに隠れた。そしてダンは言う。
ダン「グラン、ハンターというのはこういう事にもなるかもしれない。お父さんもこういった状況の中で戦っているんだ。グラン、お前はこの光景を見てもハンターがやりたいと言えるか?」
そうグランに話しかけるとグランは顔を曇らせて下を向いた。
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