金の王子か、銀の王子か

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「運命うんぬんと言うのなら、鈴様にとっては、尊様こそが運命の相手だったということになりませんか?  ということは、貴方は、ただの橋渡し役だったということですよ」 「尊。  こいつを今すぐ、クビにしたいと思うんだが、どう思う……?」 と征は数志を見据えたまま、尊に訊いてくる。  さすが、兄弟。  こういうときは、結託しようとするんだな、と思う鈴の前で、征はまた、数志に引きずられていく。 「さあ、帰りますよ、征様。  次のお仕事です」 「いや、まだだっ。  鈴っ!」 「はい。  車に乗ってください。  下にヘリを用意してます。  サービスエリアのヘリポートは自家用ヘリは降りられないので」
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