金の王子か、銀の王子か

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「鈴ーっ」  しばらくして、少し離れた場所を飛んでいくヘリを見た。  鈴は眩しく目を細めながら、空を見る。 「あれですかねー。  征さんが乗ってるヘリ」  それにしても、数志さん、一瞬で、此処を突き止めたようだな、と思いながら、 「……有能ですね、数志さん」 と呟くと、 「有能すぎるから、味方してもらえないとこういうことが起こるんだな。  肝に命じておこう」 と呟き返してくる尊とともに、ヘリを見送った。  あ、でも、待てよ。  次に休憩したら言うんだった、と思い出す。
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