金の王子か、銀の王子か

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  「お義父さん」  うわ、びっくりしたーと鈴の父、晴一郎(はるいちろう)は帰宅した玄関先で驚いた。  自分を待っていたらしい征が日の落ちかけた玄関に、いきなり現れたからだ。 「今日は早めにお帰りになると聞きまして」 と言う征に、 「うん。  明日、早く出ないと行けないんでね。  今日は早めに帰ったんだ」  まあ、上がりなさい、と言って、晴一郎は玄関扉を開ける。
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