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征の手のひらには、ぽすが乗っている。
「ぽすっ」
「ぽすを返して欲しくば、俺のところに帰ってこい」
そう言う征の肩に、ひょいと、ぽすが乗り移る。
ぐるりと左から右へ征の肩の上を歩いたぽすは、また、征の手のひらに飛び降りた。
「帰ってこい、鈴。
さもなくば、ぽすをひどい目にあわせるぞ」
「……いや、ぽす、めっちゃ懐いてるんですけどっ!」
なにも悪いことされなさそうで、不安にならないっ!
と二人で画面に釘付けになる。
「でも、最初はなかなか人に懐きにくいのに、フェレット」
と呟く鈴の横で、
「出遅れたな」
と画面を見ながら、尊は真剣に呟いている。
いや、張り合うところがおかしいです……。
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