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今も征の頭に乗ったぽすが落ちないよう、征は手で支えている。
しかし、そこで余計な口を挟んでくるものが居た。
「なんだと?
鈴、帰らないのか」
父親が、画面に顔を出してきた。
「帰ってこないと言うのか、鈴!
お前、わしやぽすより、男を選ぶと言うのか!
ぽすがどうなってもいいのか!」
お父さん……。
その様子を見ながら、
「征に泣きつかれたのかもしれないな。
ぽすを使って脅したら、お前が一旦、帰ってくるとでも言ったんだろう。
此処は、お父さんの顔を立てて帰るか」
と尊が気を使って言ってくれる。
「いえ、帰りません。
……また、連絡します、お父さん」
「なんだと?
お前のような娘はもう知らん!」
もはや、誰と揉めているのかわからなくなってきたな……と思いながら、鈴は通話を打ち切った。
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