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証拠の映像から会計の向井智也は会長側についたことがわかり彼だけはこの事件とは無関係だと証明された。
もちろん、私がそう仕向けたのはだがそれは言う必要はないだろう。
「上村と成田はどうなるんだ?」
「そうだな、彼はも日向に脅されて従っていたことはかわっているけど役員は辞めてもらうことになるかな。本人たちも了承しているしね」
「じゃあ、代わりの役員が早急に選ばないと・・」
「それは、お前に任せるよ」
「・・わかった。しかし、日向は何故ランキグ1位にこだわったんだ?」
「あーそれは、たぶんだけど・・本当は抱かれたいランキング1位に選ばれて生徒会長になってこの学園を支配したかったんだと思う。だから冬矢琉浮を利用して生徒会を混乱に陥れ、どさくさに紛れてお前から生徒会長の地位を奪う計画だったんじゃないかな?」
「ふ~ん・・」
「まあ、そんなのこの私が許さないけどね」
「オレたちを敵にまわした時点であいつの計画は失敗だったってことか・・」
「そういうこと・・」
ニッコリと笑う理事長に会長は頷きながらも日向が少しぼんの少しだけ気の毒だと思った。
降谷優希は世界第1位の大企業の総帥。
ここはただ気まぐれで運営している学園ではなく、継ぐ企業の息子たちを預かり、将来仕事につなげていくための手段の一つ。
そんな天才的な男の逆鱗にふれてここでやっていけるわけがない。
あの後、日向が学園に在籍していた痕跡がなくなっていた。
つまり、抹消されたのである。
でも、そのほうが日向もどこかの学園に入りやすいだろう。
これは理事長の手土産だ。
「あ、そういえば何で『冬矢琉浮』て、変名前にしたんだ?」
「んー・・わからないかな?」
「ああ・・」
「フフフ・・ちょっと悪戯心だよ。」
「はあ?」
「だ・か・ら・・・アナグラム、だよ」
「アナグラム・・?」
ポカンとしながらも頭では考えていたのかやがて
「あーーーっ!!クソッ!気が付かなかった」
悔しそうにする弟に兄は満足そうに微笑んだ。
END
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