夏祭り

6/41
前へ
/325ページ
次へ
おはようと起きていくと、兄がご飯を食べており、石長さんが10時に来るという。 「祭りは……あ、昼にはもう屋台出るんだっけ」 「昼は町内の人とかで子連れが多いだろ?夜は学生やカップルも増えるし、花火見たい人とかも来るんじゃないか?」 「昼は暑そうだよね。なのに浴衣着てくの?」 「いや?石長さんが来たら、俺と石長さんで町内の見回りに行くんだって。一度帰ってきてから着替えていくけど、翔平も来るか?」 「俺はいいよ」 「そうよ?お勤めがあると言っても翔平は宿題があるんだから」 「婆ちゃん、俺たち三年は宿題無しなんだけど」 「あら、そうなの?だったら、行けばいいのに」 朝ごはんを用意してくれたので食べながら、迦具土は?と聞くと、道場にいるというので祖父と一緒だろう。 「結局何時に行くの?」 「五時に神輿が周り出して、二時間くらいで戻るから、夜の七時には境内って迦具土が嫌そうな顔して言ってた。俺達が回るのがその時間かららしいから、四時に家でたらいいんじゃないか?」
/325ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1945人が本棚に入れています
本棚に追加