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「そう言えば、翔平が幼稚園くらいかしら?よくこの辺りまで花火を見に来ましたねぇ」
「肩車をしてな。純平はもう大きかったから、その頃はついてきたり来なかったりしてたが、言われてみると三人でここを歩くのも久しぶりだな」
「俺、全然覚えてないんだけど」
「そりゃあ、まだ四つか五つ位だったもの。でも、出店はこの辺になくて、最後は神社でりんご飴買わされたわよ?」
「わがままだったの?俺って……」
「いや?大人しいものだった。それに比べて純平はいつも勝手に走って行って迷子になってる子供だったが……まさか石長さんを連れて迷ってないだろうな……」
「は?もう大人じゃん。大丈夫でしょ?」
「地元だから平気でしょう?お爺さんも心配性なんですから。ほほほ」
河原から小さな橋を渡り神社に近づくと、神輿が出てきたのか人だかりが凄い。
これは手でも繋いでないとはぐれるかもしれない……と思っていたら、しっかりと祖父母は仲良く手を繋いでいる。
全く、いい歳をしても仲が良いんだから!
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