102人が本棚に入れています
本棚に追加
/200ページ
「あの……、私の他にはどんな人たちが来るんですか?」
一番気になるのはそこ。
もし事前に知っていたら、多少変わった人でも心の準備ができる。
「実際に会ったことはないからなんともいえないけど……。2人とも礼儀正しい感じだったよ」
……よかった。
仲良くなれるといいな。
「あと一人は俺の従兄弟だしね」
「えっ、そうなんですか?」
「うん。うるさいけどいいやつだから、仲良くしてあげてな」
その言い方に少し違和感があった。
こんなに優しそうな人が、女の子のことをそんな風に言うだろうか。
「その子って、女の子ですよね?」
念の為に確認しておく。
「ううん、男」
「えっ!?」
驚いて脚がテーブルに当たった。
じんわりと痛みが広がる。
「女の子1人と男の子2人が来るよ」
従兄弟ではない男の子もいるんだ……。
ということは、女子校育ちの私が、今日から男の子3人と同じ家で過ごすということ……!?
まだそれを受け入れる準備はできていないのに、ドアがノックされる音がした。
「お。来たかな」
寺田さんが玄関まで迎えに行き、私は落ち着かず手をさすり合わせた。
最初のコメントを投稿しよう!