ひまわりが咲く頃に

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 二度目に少女と出会ったのは、翌年のひまわりの咲く時期だった。  その夢は、不思議なことにひまわり畑で会った時の続きだった。  ただ、お互いに少し背が伸び、成長していた。 「あの、誰ですか……?」  尋ねると、少女は答えた。 「ひなた」  ひなた。  可愛らしい名前だ、と思った。 「あなたは?」 「ようすけ」 「いい名前ね」  いい名前だと言われたのは、初めてだった。  僕は、一瞬でその子を好きになってしまった。 「ここで、何をしてるの?」  尋ねる僕に、ひなたと名乗った少女は答える。 「なにも。ただ、ひまわりを眺めているだけ」 「ひまわりを?」 「ぐんぐんと太陽に顔を向けて成長していくこの子たちを見ているのが、好きなの」  ひまわりは、太陽に顔を向けながら成長することは知っている。  でも、それが好きだからといってただ眺めているだけだなんて、不思議な子だ。  そんなことを思っている僕に、彼女は聞いてきた。 「あなたは、何をしているの?」 「僕は……」  答えようとして、目が覚めた。  気が付けば、いつものベッドの上。  唐突のない夢の終わりに、心が張り裂けそうになった。  しかし、何度寝ても、夢の続きは見られなかった。
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