ひまわりが咲く頃に

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 なぜだ。  どうしてだ。  いつもより、目を覚ますタイミングが早すぎる。  いままさに告白しようとしたタイミングだった。  なぜ、このタイミングで目を覚ますんだ。  ドクン、と僕の胸が高鳴る。  もしかして、告白してはいけないルールなのか?  ルールというものがあるのかわからないけれども、そういうことなのか?  僕の独りよがりが、夢を終わらせてしまった。  そういえば、ひなたの今年の出来事を、何ひとつ聞いていない。  僕だけが淡々としゃべっただけだ。  なんだこれ。  最悪じゃないか。  僕は腕を両目に当て、 「くっ」 とさらに泣いた。
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