両想い

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温めに張った湯船に浸かり、うみの天使のような寝顔を後ろから抱きしめて見ているとふるりと睫毛が震える。 「っん、ぁ、りく、ちゃん?」 寝ぼけている声はまるで睦言のようで、ずくりと下半身が疼く。 「あぁ、目が覚めたか?ごめんな。無理させて。」 次こそは暴走しないようにと謝罪を口にすると、「いいよ」と天使の笑顔が返って来た。 「身体洗ってくれたら許す。」 なんて、また暴走しそうな事を言われたが、お互いの腹が鳴ったのでいちゃいちゃは早めに切り上げて風呂から出る。 「おー、うまそう。なにこれ?ラーメン?」 2人してサーターアンダギ―を摘みながら、もっと早い時間に食べられるはずだった食事を温め直す。 「ソーキそば!これ、麺もみおちゃんと一緒に作ったんだよ!」 パスタメーカー貸してもらったから上手にできてるでしょー!なんて、きらきらした笑顔でいろいろと説明してくれる。 懐かしいな、この感じ。テーブルに向かい合って和気あいあいと食事を取る。 いつぶりだろう…そんなことを考えていると今まで無駄にしてきた時間を思い、少し感傷的な気分になってしまう。 せっかくの幸せな時間なのに、と目線をそらせた先には菜々が持ってきた瓶があった。 「あ、これ…。泡盛。」 そう言って瓶を引き寄せると、海斗がきょとん?とした表情でこちらを見ている。 「あれ?うみもこれ飲まされたんでしょ?」 そう聞いた途端に、顔が真っ赤になる。 「えっ、あ、うそ…。あれ、え?酒だったの。信じらんない…。」 そう呟いたかと思うと、すぐさまどこかに電話をかけ始めた。 もーありえないんだけどっ!!と電話口で叫んでいる様子を見るかぎり、菜々か誰かに電話しているのだろうと思っていた俺の携帯にもメールが届く。 ん…菜々から?ってことは電話はあいりちゃんとかかな? まぁみおちゃんも来てたみたいだし、女の子たちは3人で女子会でもしてるのかな?そう思いメールを開くと、「良かったね。プレゼントはあつにぃの部屋。」の一言と添付ファイルがいくつかあった。
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