神様は不在です。

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紙幣はシーツに肌に張り付いた。 この男の考えはよく分からない。 裸に紙幣を張り付けてぼんやりと男の顔を見た。 この男は自分を理解している。他人が理解などと口にすれば苦虫を噛むより酷い顔をする自信がある。 この男は体を求めない。意思を押し付けない。 美しくある事に目を細め。猫か犬のようにかまう。 ありがたい人間だ。もし神様がいるとしたら彼のような存在だろう。 だから、10cmの華奢なハイヒールも好みの服も化粧もしよう。 神様に嫌われないように愛されるように。 (おわり)
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