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その後は、終始和やかに食事は進み、片付けが終わると、お弟子さん達はちゃんと一日の終わりの挨拶をして帰って行った。
お風呂から上がると、居間で綾乃ちゃんが寝転がってスマホを弄っていた。
「お姉ちゃんはまだ?」
わたしが聞くと、綾乃ちゃんはスマホの画面を見つめたまま答える。
「んー、今夜は遅番だからね」
お姉ちゃんは、看護師をしている。
18の時に綾乃ちゃんを連れてこの家に出戻ってきたお姉ちゃんは、看護師の資格を取った。
それからずっとバリバリ働いて、綾乃ちゃんをちゃんと専門学校まで行かせた。
なんだかんだ言ってもお姉ちゃんは真面目なのかもしれない。
「綾乃ちゃんはまだ寝ないの?」
「寝ないよ。お母さん帰ってくるまでは。
働いてくれてる人、待っててあげないとね~」
相変わらず、スマホでメールを打っているのか、ゲームをしているのか、顔を上げないままの綾乃ちゃんだけど、言葉の中身は優しい娘。
「いい娘ね」
ここで初めて綾乃ちゃん顔を上げた。
はにかむような顔をして。
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