カルテ8 玲さんとわたし~過去編~

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「わたしを、ずっと捕まえていて」  玲さんの肌を感じて、愛撫に溺れて。 わたしはその身体にしがみついてそう呟いていた。 ☆  二年後、わたしは司法試験に、三度目の正直で合格して。 独立して事務所を構えた玲さんに付いていった。  その時は、まさか自分が数年後、玲さんの築いた牙城に激震を走らせるような事をやらかすなんて、思いもしなかった――。  
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