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それから何を話していいか
分からなくなり沈黙が続いていると
2限目が終わるチャイムが鳴った。
「次、何?」
沈黙を破ったのは彼の方だった。
「多分世界史かな」
「出んの?」
「ん、出ない」
すると彼がいつものように笑った。
それすらもなんだか懐かしかった。
「じゃ、俺 次体育だから」
いつだっけ。
体育は俺が唯一退屈だって思わない教科だと
言っていたのは。
「うん 怪我しないでよ?笑」
「そんな子供じゃねーよ笑」
そう言ってから彼は
屋上のあの重たい扉を1人で開け、出ていった。
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