第5章 恋人

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「……フン」  狼煙間は納得がいかなそうに鼻を鳴らし、矢木の上から退いた。 「だったら、適当になんか持って来るからよ」 「あ、あぁ……」  部屋から出て行った狼煙間の背を見つめ、矢木は胸を撫で下ろした。5分もしないうちに、狼煙間は食用の油を持って戻ってくる。 「これしかなかった」  狼煙間は、油を手に出して、矢木の上に馬乗りになった。 「で、どうやる」 「うぅ……」  自分で説明すんのかよ、と矢木は思ったが、口には出さなかった。 「たぶん……普通に尻に指とか入れんじゃね……?」 「分かった」  狼煙間は、ためらいもなく手を伸ばし、矢木のアナルに指を宛がった。 「おい、足広げろ」  狼煙間は、やりにくいと思ったのか、油まみれの手で矢木の足をつかみ、股を開かせる。 「っ……!」  矢木は赤ん坊のように股を開かされた格好が恥ずかしくて、羞恥に目を瞑り、顔を腕で覆った。狼煙間の指が、ゆっくりと矢木のアナルに入り込んでくる。ズブズブとアナルを押し広げられて、矢木はたまらず浅く喘いだ。
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