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「……っ」
狼煙間は矢木に抱きしめられながら、自分も矢木の背中に腕を回した。身体をより密着させ、狼煙間は矢木のアナルを何度も突く。矢木は、次第に声を抑える努力をやめ、狼煙間にすがりついて喘ぎ始めた。
「あっ! あっ……、も、もう……っ! い、イクから……っ! のろし……ま……っ!」
矢木は、狼煙間が深く奥を突いた拍子に、ぎゅっと狼煙間にしがみついて射精する。
「んああぁっ!」
「くぅっ!」
グッとアナルがペニスを締め付けて、狼煙間も我慢しきれずに矢木の中に射精した。
「あっ……!」
矢木はぶるっ、と身体を震わせ、尻の中の熱い感触に喘ぐ。
「わ、悪ぃ……」
狼煙間はハッとしたように身体を起こした。狼煙間だって、さすがに中に出すつもりはなかった。しかし、矢木は疲れたような笑みで狼煙間を見上げ、目を眇める。
「はぁ……いいよ。狼煙間んだったら……嫌じゃねぇからさ」
「……おう……そうか」
狼煙間は珍しく照れたように顔を俯け、穏やかに笑った。
(なんだ……こいつでも、こんな顔するんだな……)
矢木は淡い息を吐きながら、自分を見つめてくる狼煙間の笑顔を見て、いつか自分が想像していた、恋人に向ける狼煙間の笑顔を思い出す。今目の前にある狼煙間の笑顔は、矢木が想像していた優しい表情とは少し違って、もっと暖かみがあった。
「……なぁ、矢木。もう一回、いいか?」
狼煙間はまだ物足りないらしく、矢木の顔の横に両手を突き、矢木を見下ろしてくる。
「……ん」
矢木は穏やかに微笑み、頷いた。
こうして、狼煙間と矢木は身も心もつながり、密かに恋人同士として学生生活を送ることになったのだった。
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