雨に濡れて、心も濡れて。

15/47
125人が本棚に入れています
本棚に追加
/47ページ
恋する乙女気分で毎日が楽しかった私。 毎日のようにいつもメールが来て、それから電話でたくさんお喋りしていた。 貴方は得意先回りをしながら、色んな処から電話をかけてきた。 宮津 雄琴 京都駅 烏丸 東山 神戸 大阪 帰りの高速道路でも、雨の中の運転でも、片手運転しながら、私に何度も何度も電話してきていた。 雨の夜に、私を必死で呼び出した。 何度も何度も断ってるのに、しつこくしつこく電話してきた。 夜中の3時に電話してくる事もあった。 そういう時は、大体お酒を飲んでいる時だ。 終電で帰って、そのあとバスを待っている時に私を呼ぶのだ。 いつも決まって雨の夜だ。
/47ページ

最初のコメントを投稿しよう!